PS4『人喰いの大鷲トリコ』は最近の遊びやすいゲームに甘やかされた現代人には受け入れられないかもしれない


現代人はトリコの飼い主になってくれない? – 人喰いの大鷲トリコ

上田文人氏は伝説的なゲームクリエイターだ。2000年代に入って間もない頃、彼のビジョンはゲーマーの心を揺さぶった。今も、まるで遠い昔に失った恋人のように、多くの人が「ICO」と「ワンダと巨像」を忘れられないでいる。12月6日にやってくる「人喰いの大鷲トリコ」の発売は彼らにとって、念願の再会とでもいうべき一大イベントのはずだ。

「ICO」と「ワンダと巨像」は今でもプレイヤーに感動を与えることのできる、普遍的な魅力をもつ作品だ。

だが、「ワンダと巨像」が2005年に出てから、ゲーム業界はいまや違う生命体といっても過言ではないほど凄まじい進化を果たした。「風ノ旅ビト」や「Limbo」のように、短時間でプレイヤーの胸にぐっと刺さる”物語”が増えた。抽象的な世界観と間接的なストーリーテリングがプレイヤーの心を打ち、クリアした後も忘れられない点は上田氏のゲームと共通する。だが、よりコンパクトであり、ストレスも少ない。要するに洗練されている。

私はもちろん「ICO」のヨルダに恋したけれど、何度も彼女にいらいらしたのも事実だ。
今度はトリコと旅するわけだが、トリコは人間ではなく動物だ。言うことを素直に聞いてくれないのはゲームプレイの一部であり、そこから生まれるストレスは人間と動物の関係を描く上で重要な要素の1つと言えよう。また、上田氏のゲームにおける主人公のよろよろ感のある動き方や反応の鈍さは、超人ではない人間を描く上でなくてはならないものだ。「人喰いの大鷲トリコ」ははじめから、プレイヤーにストレスを与えることを前提とした経験である、ということを理解する必要がある。

だからこそ、私はストレスが必要でない部分――例えばカメラワークや周囲とのインタラクションー―を徹底的に現代化する必要があると思う。そうでないと、昨今の遊びやすいゲームに甘やかされた「現代人」は、トリコを知ろうともしなくなる恐れがある。

本作の根源的な出来について、私は何一つ不安はない。だが、PS2時代の問題点が改善されていなければ、多くの人がトリコと深い絆も結ばないまま見捨ててしまうのではないかと心配している。

以下、全文を読む

<この記事への反応>

ヨルダに恋もしたけれど、いらいらもした。このくだりが実に的を得ていて秀逸

同意できる記事。私も同じ懸念あります。それを上回るほどトリコと世界を好きになれるかどうかが分かれ目だと思う。

ちょ、どこ行くのトリコ待ってそっちじゃないあああああちがうってバカおいこっちだってば!!!!!!
ってなるだろうことは予想済

そうやって、「甘やかされたプレイヤー」ばかりを気にしてますます甘やかすことしかしてこなかったことが、今日の日本ゲーム市場の状況を作ったのではないか?


「ICO」や「ワンダ」の素晴らしさを知ってる側からすれば
「トリコ」をプレイしないなんて選択肢は有り得ないわけだけど
確かに過去作を知らない人が興味を持つかという不安はあるな…
やる夫 PC 真顔 汗

一度プレイしたらその魅力に取り憑かれること間違いなしなんだが
こればっかりは実際にプレイしてもらわないとわからんからなぁ
やらない夫 カウンター 真顔

つーか俺がこれだけ神ゲーって言ってるんだ!
つべこべ言わずに買えよ!
「ICO」や「ワンダ」が受け入れられないゲーム業界とか悲しすぎるだろ!
やる夫 真面目 意気込む

お前の場合、言えば言うほど逆効果だから…
やらない夫 腕組み 汗

ICO

発売日:2011-09-22
メーカー:ソニー・コンピュータエンタテインメント
カテゴリ:Video Games
セールスランク:3106
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